皿田(さらだ)です。
6月30日に高松にて3×3の大会が行われまして、小豆島からはフリーブロック男子2チーム、ミックスブロック1チームの計3チームが出場しました。
3x3(スリーバイスリー)とは?
そもそも3on3(スリーオンスリー)じゃなかったっけ?って方も多いと思いますが、ざっくり説明すると3on3ではルールが国や地域でまちまちでストリートゲームだった。そこから世界統一のルールを作り競技化し、2007年から国際バスケットボール連盟(FIBA)が推進しているものが3×3です。歴史的にはもう10年くらいになるんですね。
3×3って5人制と何が違うんだって話ですが、まずはルールから。
・ハーフコートで実施。
・1チーム3名+控え1名の4名編成。
・ゲームの開始はジャンプボールではなく、コイントス。
・メンバーチェンジはボールデッド時に申告なく自由にできる。
・時間は1試合10分(ボールが外に出たりファールの時は時計は止まります)。
・勝敗は10分以内に21点先取するか、10分時点でのスコア。
・通常のバスケは7号球ですが、7号球の重さの6号球を使用。
・ショットクロック(シュート打つまでの制限時間)は12秒(5人制は24秒)。
・個人ファウルはカウントされず、チームファウルとして7回目以降は相手にフリースロー2本。
ただし酷いファウルは退場あり。
・アーク外(スリーポイントラインの外)が2点、アーク内が1点、外の価値は内の2倍!
5人制は外が3点、内が2点なので、外の価値は内の1.5倍。
・攻守交替は、得点される/ディフェンスリバウンドを拾う/ボールをカットする、
いずれの場合でも一度アーク外までパスorドリブルでボールを出してから攻撃がスタートする。
(↑メインコート、かっこいいです。)
競技自体の特徴としては、5人制はチームスポーツ的に他の選手と協力しながらノーマークを作って得点を狙いにいきますが、3×3はコート内に敵味方合わせて6人しかおらず比較的スペースがある関係上、1対1の状況を作りやすく、個人のスキル、派手なハンドリングやシュートなど魅せ場は作りやすいですかね。僕はそんな技術ないですけどね。
ショットクロック(ボール保持からゴールへの時間制限)も12秒と短く、観ていてもシュート機会が次から次に訪れるので面白いと思います。3x3で5人制の様にボールを回していたら、すぐに12秒のオーバータイムがやってきます。
あと、なんせ攻守の切り替えが早いです。野球で言えば三振とったピッチャーがベンチに下がらずそのまま走って打席に入るくらい早いです。
3x3の魅力と可能性
3×3は競技ではありますが、非常にショー的要素の強い競技です。
ハーフコートで実施できるので、場所をとらないし選ばない。例えばショッピングモール内でも専用フロアを設置しゴール1つ運びこめばできちゃいます。BGMをガンガン流しつつ、マイクの煽りもありつつプレーしますので、その辺は5人制のバスケットとはそもそもの雰囲気が随分違いますね。これだけでショーっぽく見えると思います。
あらゆる競技に言えることですが、日本特有の「みんなで同じ応援をする」というスタイルが見られないことが、逆に適度なラフさを生み出してたりして、そういった雰囲気が良いのかもしれません。 当然小豆島でも、体育館ではなく屋外で、例えばオリーブタウンの駐車場とか、小豆島まつりでやるとか、寒霞渓の頂上でやるとか、誰かんちの庭でやるとか、海の上でやるとか(?)そんな事も可能です。
まさに先日の岡ちゃんの夢スタじゃないですが、「競技」だけに固執するのではなく、いかに競技を見ない人が「楽しかった」と思えるか。3×3の場合は特性として周囲に溶け込むショー的な要素が存分にあるので、わざわざ競技以外のコンテンツを生み出さなくともその要素はすでに兼ね備えており、そのショッピングモールの集客イベントとして等、そういう相性は良いんじゃないかといます。そういう意味では、運営側から見ても大きな会場を抑えてチケット販売して固定費をまかなって…という感覚からは随分と違った、たくさんの可能性を秘めた競技なんじゃないかと思います。
3x3は最初、サッカーで言えばフットサル、バレーで言えばビーチバレーと同じような位置づけの競技かなと思いましたが、その辺の可能性を考えると実は全く別物なのかもしれません。
(↑ ミックスブロック出場の4名。)
おそらく、僕(今年47歳)と右側の鉄人:西本さん(今年48歳)が今大会出場者の中で最高齢だったんじゃないでしょうか。45歳以上は得点が倍!とかにしてほしいです(笑)。
実際にプレーしてみて
実際にプレーしてみた感想ですが、ものすごくしんどいです(笑)。「もう残り2分くらいかな」と思って時間を見たら残り6分30秒だった時は泣きが入りました。
オールコートを走るわけではないので、5人制よりは幾分楽なのかもしれませんが、歌で言えば常にサビ!みたいな状態がずっと続くので、手を抜く時間がありません。メンバーの1人が残念ながら膝を負傷してしまい、僕らのチームは最後は交代要員がいない中での3名でのプレーでしたが、やっぱり交代要員は必要です。ただ、それでも、僕みたいに体力も技術もなくても、ひたすら2ポイントシュートばっかり狙っていれば、なんせ2倍ですから、入ればそれでも役には立ちます。入れば、ですが。なので、5人制の様な疎外感はありません(笑)。
大会やリーグについて
今回の大会は、2020年の東京オリンピックの正式種目に採用されている3×3を、日本バスケットボール協会が種目普及を目的に昨年から開始したとのことで、メインコートのフロアやリングは本格的。5月~9月までの間に全国12会場で行われるのだそうです。
3x3ジャパンツアースケジュール
ちなみに、3×3は、
①3×3EXE PREMIER 全36チームのトップリーグ。Bリーグの選手も参戦しています。
トップリーグだけど、試合はショッピングモール等で開催され、誰でも無料で見れます。
僕もまだ観れてませんが、ぜひ足を運んでみてください。まさに今、シーズン!
3×3EXE PREMIER スケジュール
②3×3EXE TOURNAMENT プロ・アマの日本一決定戦。
③3×3EXE GAME 一般参加型の3×3の大会。細かいレベル、カテゴリー分けをして誰でも楽しめる。
という大きくは三つの大会に分けられているようで、今回のイベントは種目普及が目的ですので、③に属するものなのかはわかりませんが、それに近い大会だったんだと思います。
(↑ フリーブロックの男子4名。僕はこちらで出場。)
今回たまたま東京から友人夫婦が小豆島に泊まりに来ていて、その夫婦も応援に来てくれました。旦那さんは元ボクサーで、昔彼の応援に後楽園ホールによく行ってたんです。
いつもは応援してた側の僕が今回は選手として3×3の試合に出て、当時リングに上がってた彼が今回は応援してくれる、という逆転現象が起きてたんですね。 「あー、近しい人に応援してもらうってこんな感じなんだ」っていうのを僕もそこで初めて感じて、運動会を両親や祖父母に見てもらうような、恥ずかしいような嬉しいようなそんな感覚を30年ぶりくらいに味わうことができました。
これもバスケのおかげで、一緒にやってくれてる仲間のおかげです。
思いがけず、「チーム小豆島」
小豆島から3チームで参加し、それぞれに2試合ずつ試合をしましたが、自分の試合のない時は別のチームを応援したり。わざわざ小豆島から応援にかけつけてくださった方々もいて、思いがけず「チーム小豆島」を感じることができました。
島に来てからたびたび思うんですが、この「チーム小豆島」、本当に良いっすねー。
小豆島高校が甲子園に出場した時のアルプススタンドの応援なんて、まさに「チーム小豆島」のパワーが炸裂しましたもんね。
翌日の四国新聞にも記事が掲載されていて、白と緑のユニフォームのミックスブロックに出場した小豆島スポーティーズが登場!ラッキー!
(↑ 最後はチーム小豆島で記念撮影。)
ちなみに僕は「9」という数字が好きです。中学・高校のバスケ部のユニフォームや、社会人になってからの草野球チーム2チームの背番号や出席番号は全部9番、今回のジャージも9番、九州出身、999の松本零士は同じ高校、11月9日生まれ、11月は9じゃないんだけど実は11月の Novemberには「第九番目の月」という意味があり、披露宴は2009年9月19日昭和9年竣工の九段会館というところで行ったり・・・。
3×3。
=9ですよね(笑)。
なんか非常に縁を感じます。これからも機会があればどんどん出たいと思います。
チーム小豆島で!!
史上初・小豆島でのプロバスケ公式戦が2017年12月8・9日の2日間行なわれました。会場の様子などは前回のコラムからどうぞ。
今回はまだ知らない方のために少しだけ日本のバスケ事情を。
現在、日本にはBリーグと呼ばれるバスケのプロリーグがあります。完全プロのB1リーグとB2リーグ、そしてプロ・アマ混合のB3リーグがあり、小豆島を含めた香川県に本拠地を置く香川ファイブアローズは今シーズンはB2に所属しています。それと観戦と体育館の利用などの理由により、金土や土日といったように週末にかけて2試合連続で行われることが多いです。奈良バンビシャスを迎えて行われた今回の小豆島開催も金曜夜と土曜午後の2日間連続して行われました。
金曜日の第1戦を快勝したファイブアローズは、私が観戦した土曜日も勝利が期待されましたが、残念ながら負けてしまいました。しかし、手が届きそうな距離で戦う選手たちは、とてもカッコよく、小豆島に大きな財産を残していってくれたのではないかと思います。
そして、2日間とも1200人を超える来場者を迎え、2017−18シーズン最多観客動員(当時)を記録し、大成功で幕を閉じました。
…と書いたのですが、正確には幕は閉じていません。
シーズンはまだ半ば。小豆島での試合は終わりましたが、今シーズンのファイブアローズの戦いは、5月まで続きます。
祭りといえば、一般的には1年に1回の特別なものかもしれません。
しかし、スポーツ観戦、特に地元のチームを応援する最大の魅力は、1年通してその祭りが行われ続けるということなのではないかと私は思います。日常に限りなく密接した、非日常。平日何か嫌なことやつらいことがあっても、週末になれば応援するチームの試合がある。試合に通いだすと、徐々に応援仲間ができたりもする。そうすると、職場や家庭以外に居場所ができる。一方ピッチやコートに目を向けると、いつの間にか選手やチームの成長が垣間見える。こうなってくると、もっと試合を見に行きたくなる。
もちろん、スポーツの試合ですから、勝ち負けがあります。毎回毎回勝つわけではないですし、嬉しさよりも悔しさを抱えて再び職場や学校に戻ることも少なくありません。
けれど、それをも超える魅力がスポーツにはあると、私は感じています。だから20年以上、スタジアムや球場、アリーナに足を運び続けてきたのだと思います。そして、こんなにも近くに面白いチームがあると知ってしまった私は、ファイブアローズの試合を観に、高松まで足を運び始めてしまいました。どうやら私の中の祭りは、まだ始まったばかりのようです。
2017年12月9日。島に越してきてから初めて味わう種類のワクワクが身体中を巡っていた。久しぶりに路線バスに乗り向かったのはとある体育館。そこで体感したものは、この先もずっと記憶に残り続けるだろう…
私は運動神経は大してよくないのですが、小さい頃からスポーツ観戦が大好きでした。カナダに住んでいた時に親に連れて行ってもらったアイスホッケーの試合がきっかけで、それから日本に帰ってきてからも地元のサッカーチームを追いかけ、いつでも気がつけば生活の中心にはそれらがありました。そんな私が、小豆島でプロバスケの公式戦を開催すると聞いた時、信じられないという気持ちと、まだ見ぬ光景にワクワクする気持ちになりました。
時間はちょうど正午ごろ。会場である土庄町総合会館(フレトピアホール)の外に到着すると、ちょうど仲間たちも到着したところで、皆で一緒に入り口へと向かいました。すると、目の前に現れたのは小豆島の醤油文化を象徴する木桶と、黄色いTシャツで彩られた入場ゲート。これは…!私の知っている体育館ではありません。目をこすっても頬をつねっても、目に飛び込んでくるものは同じ。どうやらこれは夢ではないようです。
チケットをもぎってもらうと、先ほど出迎えてくれた黄色いTシャツを手渡されました。これは、今回の小豆島開催のために特別にデザインされ、来場者全員に配られていたもの。選手や監督のイラストで描かれており、かっこいい!テンションが上がります。
いよいよアリーナの中に入ると、そこに広がる景色に息を飲みました。す、すごい…本当にここでプロバスケの公式戦が行われるんだ…そんな感動とともに、席に着きました。
コート上では中学生たちの試合が行われていました。少し見てから、この日の楽しみの一つであったものを調達しに行きます。そう、お昼ご飯です。
この日、私と仲間たちは「居酒屋シート」なる席のチケットを取っていました。それは、通常の観戦チケットに会場で使える食事券が付いてくる、というもの。席もテーブルを囲んだ作りになっているので、まさに居酒屋シート。しかも試合が行われているのはテレビの向こうではありません。目の前です。こんな贅沢、なかなかありません。
会場には島内からの出店を中心に、様々なグルメが立ち並びます。5人で手分けして食料をゲットし、席に戻ります。もちろん(?)ビールも。そのためにわざわざバスで向かったので。笑
ちょうど席に戻った頃、コート上には選手たちが登場し、ウォーミングアップを始めました。ビール片手に、選手たちの姿を眺めます。いよいよ、試合開始が近づいてきました。
席はどんどん埋まり、気づけば会場は黄色一色に。そう、入り口で配られたオリジナルTシャツのおかげです。その光景は、もう離島の体育館のものではありませんでした。今からプロバスケの公式戦が行われる、アリーナのものでした。
続く
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時折こちらにスポーティーな話題について書かせてもらうことになりました。よかったらどうぞお付き合いくださいませ。 もり